厚板ロール
近年の厚板圧延技術は、従来の形状制御機能に加え、制御圧延による細粒化も指向することで圧延条件は過酷化しています。また、船舶需要が増加した時期においては、生産量を最大限に伸ばすことが求められました。このような厚板工場のニーズに応えるため、厚板ワークロールには、強靭性をはじめ耐摩耗性、耐肌荒れ性、耐事故性の向上が要求されています。また、広幅圧延ミルの普及により、胴長5mを超えるサイズの厚板ロールも一般化してきています。これらの要求に応えるロールを提供しています。
粗ミルでは、仕上ミルに比べて長期間ロールが使用されるため、ヒートクラックが小さく信頼性の高い材質としてニッケルグレンを推奨していますが、耐摩耗性を向上させたスーパーニッケルグレンも好評を得ています。お客様のニーズに応じてハイクロムロールも製造しています。
仕上ミルでは、強靭で耐摩耗性が高く、製品肌が美麗でかつチル
剥げなどの事故により破損が生じにくいロールが求められます。
これには、粗ミル用よりも更に組織微細化と高硬度化を進めたニ
ッケルグレン、スーパーニッケルグレンが好評を得ています。